エテ吉の相場アラカルト

ファンドマネージャー エテ吉の相場アラカルト

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[2002/04/05(金) pm11:00]

回復はいつまで?


日銀短観が4月1日発表されました。
 昨年9月発表分から、近い将来業績が底打ちすると予想する業種がではじめ、12月にはそのような業種の数が一層増加しました。
 そして今回の短観の内容により、あらゆる業種における業績の回復は既定の路線となったので、今後の焦点は、もはや『いつ景気・株価が回復に転じるのか』という点ではなく、『いつまでこの回復局面が続くのか、あるいはどこまで株価が戻るのか』という点ではないかと考えています。

 もはやほとんど全ての業種にわたって今後の業況が改善するとの判断に傾いており、景気の底打ちに関しては既に勝負あった、と考えています。

 また、非製造業の先行きに不安を唱える声が未だに根強いものの、今回の短観においては非製造業種(大企業だけみればですが…)の一部にも先行きこれ以上の悪化はないと見込むところが出はじめています。製造業が回復の途上にある以上、非製造業種も当然少なからぬメリットを受けると考えるのが筋だと思うのですが…。


 さて、私がもっとも注目する、次回6月の予測値から、足下3月の数値をひいた数字の基調変化は、今回どの業種でみられたのでしょうか。

 非製造業では運輸・リース等、製造業では一般機械などの業種で基調の変化がみられるようです。
 前回不安要素としてとりあげた不動産も、今回再び期待がポジティブなものとなり、思ったほど足下の業績は悪化していないし、今後もさほど悪化するとは思えない、という感触を同業種の人々は得ているようです。
 ほとんどの業種で業績の回復が見込まれる中、造船・重機セクターだけが、今回先行きの見通しがネガティブに転換しました。


 景気の回復が徐々に明らかになりつつある中、大局(中局?)観として、「株式市場は、上昇基調を維持する」と考えています。

 したがって、今の私の関心は、上述した通りこの回復がいつまで続くのか、という点だけです。米国の景気回復がペースアップしてゆく中、日本がそのメリットを、ようやく今後享受しはじめると考えていますので、株価の上昇・景気の回復は端緒についたばかり、という判断をしています。

……………………………………………………………………………………………………

1.判断項目……………Judgement Survey 
 (1)D.I.………………Diffusion Index
  a.業況(「良い」−「悪い」)
  ……Business Conditions (Diffusion index of "Favorable" minus "Unfavorable")

●注1.予 は予測、実 は実績。
  2.調査開始以降のデータを、日本銀行ホームページの
      ダウンロードコーナーに掲載しています。
  3, D.I.単位・・・%ポイント・・[Diffusion index, % points ]


2001年(CY) 2002年(CY) 9月予測値
マイナス
6月実績値
12月予測値
マイナス
9月実績値
3月予測値
マイナス
12月実績値
6月予測値
マイナス
3月実績値
6月 9月 12月 3月 6月
まで
9月
まで
12月
まで
3月
まで
9月
事前予想比
12月
事前予想比
3月
事前予想比
-------
全産業 -9 -13 -26 -31 -24 - - 1 -1 0 7
-14 -25 -31 -31 - - - -12 -5 0
製造業 -8 -14 -31 -36 -27 - - 2 2 2 11
-16 -33 -38 -38 - - - -19 -7 -2
 繊維 -28 -20 -40 -47 -38 - - -7 4 0 7
-13 -44 -47 -45 - - - -24 -7 2
 木材・木製品 -40 -40 -40 -40 -40 - - 0 20 10 10
-40 -60 -50 -50 - - - -20 -10 -10
 紙・パルプ 13 0 -20 -13 0 - - 0 6 7 26
0 -26 -20 -26 - - - -26 0 -13
 化学 5 -3 -25 -28 -19 - - 0 1 3 4
-3 -26 -31 -23 - - - -23 -6 5
 石油・石炭製品 -38 -38 -25 -25 -25 - - 12 38 13 13
-50 -63 -38 -38 - - - -25 -13 -13
 窯業・土石製品 -22 -39 -70 -61 -65 - - -22 -13 0 9
-17 -57 -61 -74 - - - -18 9 -13
 鉄鋼 -28 -36 -54 -64 -56 - - -4 21 11 11
-32 -75 -75 -67 - - - -39 -21 -3
 非鉄金属 10 -15 -25 -45 -35 - - -10 15 -5 15
-5 -40 -40 -50 - - - -25 -15 -5
 食料品 12 8 2 -5 -3 - - 4 1 2 1
4 1 -7 -4 - - - -7 -9 1
 金属製品 -7 -11 -22 -35 -35 - - 3 13 1 4
-14 -35 -36 -39 - - - -24 -14 -4
 一般機械 -9 -19 -43 -54 -28 - - -6 -18 -16 16
-13 -25 -38 -44 - - - -6 5 10
 電気機械 -11 -22 -49 -54 -32 - - 13 11 9 27
-35 -60 -63 -59 - - - -38 -14 -5
  造船・重機 -20 -10 -30 -20 -40 - - -10 -10 0 -20
0 -20 -20 -20 - - - -10 10 0
  自動車 -6 -9 -14 -16 -17 - - -11 -12 -2 -1
2 -2 -14 -16 - - - 7 0 0
 精密機械 -23 -26 -33 -37 -44 - - -4 -4 0 8
-22 -29 -37 -52 - - - -3 -4 -15
素材業種 -10 -17 -36 -40 -33 - - -3 7 3 9
-14 -43 -43 -42 - - - -26 -7 -2
加工業種 -7 -13 -29 -35 -25 - - 4 0 1 12
-17 -29 -36 -37 - - - -16 -7 -2
非製造業 -11 -11 -20 -25 -21 - - 2 -3 -3 1
-13 -17 -22 -22 - - - -6 -2 3
  建設 -31 -35 -44 -50 -46 - - -2 -8 -8 -5
-33 -36 -42 -41 - - - -1 2 9
  不動産 18 10 9 0 9 - - -10 9 -18 0
20 0 18 9 - - - -10 9 9
  卸売 -8 -13 -26 -24 -14 - - -1 -9 6 11
-12 -17 -30 -25 - - - -4 -4 -1
  小売 -13 -7 -13 -10 -6 - - 11 4 3 7
-18 -17 -13 -13 - - - -10 0 -3
  運輸 -18 -16 -28 -35 -38 - - 2 -5 -6 3
-18 -23 -29 -41 - - - -7 -1 -6
  通信 18 9 9 18 18 - - 0 9 9 0
9 0 9 18 - - - -9 0 0
 電気・ガス 6 6 0 -6 -6 - - -6 0 -6 -6
12 0 0 0 - - - -6 0 6
 サービス 0 3 -11 -21 -15 - - -1 -8 -2 -1
4 -3 -19 -14 - - - -6 -8 7
 リース -11 11 0 -11 0 - - -11 -22 -22 0
22 22 11 0 - - - 11 11 11


えてきち etekichi@kabuken.net

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[2002/1/27(日) am1:00]

12月の日銀短観の研究!


 誠に遅れ馳せながら、昨年12月12日に発表された短観のレビューをしてみました。私が重視している『予測値マイナス実績値の符号の転換』は12月にはみられたのでしょうか。

  今回符号がポジティブに変化したもの(青のシャドーで表示)は、窯業・土石、造船・重機、精密機械、卸売などの業種でした。

 昨年9月調査時と比較すると、近々業績のターンオーバーを期待させてくれるような業種の数は減っています。

 また一部の例外を除き、9月に方向転換をみせた業種は、12月調査時点でも先行きの見通しを明るく持っている様子(鉄鋼、紙パなど素材系)で、世間が騒ぐほど景気の実態は、恐ろしく悪いわけではないような気がしてきます。

 その一方、前回符号が転換したにも拘わらず、今回ネガティブに方向転換してしまった業種もみられます。

 不動産と非鉄(黄色シャドー部分)がそうです。非鉄に関しては、長い期間業績が底練りを続けてきていることもあって、ここから再度大きく悪化する可能性は低いように思いますが、不動産の動きはやや気になるところです。

  9月調査の短観で符号がプラスに転じた「電気機械」は、引き続き先行きへの期待の高さを維持しており、事前予想比の数値(今回実績値マイナス前回調査時予想値:期待の実現率を示す)も徐々にギャップが埋まってきています。

足下ではやや軟調な推移を示していますが、電気株の底はやはり去年の夏だったのではないでしょうか。

  全体のトーンとしては、私の解釈では、そろそろ景気全体が底打ちの兆しを見せはじめているというものだったのですが、株価とのギャップは、いかんともし難いです。

 特に、銀行株の連日の安値更新には頭を痛めています。賛否両論あるにせよ、銀行という歯車を、まず回転させないことには、経済全体の歯車がなかなか前向きにならないですから…。

でもまず、銀行員の給料を半分にする、あるいは銀行員の数を半分にする。どっちかやってもらいたい!

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1.判断項目……………Judgement Survey 
 (1)D.I.………………Diffusion Index
  a.業況(「良い」−「悪い」)
  ……Business Conditions (Diffusion index of "Favorable" minus "Unfavorable")

●注1.予 は予測、実 は実績。
  2.調査開始以降のデータを、日本銀行ホームページの
      ダウンロードコーナーに掲載しています。
  3, D.I.単位・・・%ポイント・・[Diffusion index, % points ]


大企業 2001年(CY) 2002年(CY) ---- 6月
予測値
マイナス
3月
実績値
9月
予測

マイナス
6月
実績
12月
予測値
マイナス
9月
実績値
3月
予測

マイナ

12月
実績
3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月
まで まで まで まで 3月 6月 9月 12月 --
Mar. Jun. Sept. Dec. Mar.* Jun.* Sept.* Dec.* 事前
予想比
事前
予想比
事前
予想比
事前
予想比
全産業 0 -9 -13 -26 -31 - - - 0 1 -1 0
-9 -14 -25 -31 - - - - -9 -5 -12 -5
製造業 7 -8 -14 -31 -36 - - - -3 2 2 2
-5 -16 -33 -38 - - - - -12 -8 -19 -7
繊維 -30 -28 -20 -40 -47 - - - 0 -7 4 0
-28 -13 -44 -47 - - - - 2 15 -24 -7
木材・木製品 -20 -40 -40 -40 -40 - - - 0 0 20 10
-40 -40 -60 -50 - - - - -20 0 -20 -10
紙・パルプ 40 13 0 -20 -13 - - - 0 0 6 7
13 0 -26 -20 - - - - -27 -13 -26 0
化学 9 5 -3 -25 -28 - - - 6 0 1 3
-1 -3 -26 -31 - - - - -10 -8 -23 -6
石油・石炭製品 -25 -38 -38 -25 -25 - - - -25 12 38 13
-13 -50 -63 -38 - - - - 12 -12 -25 -13
窯業・土石製品 -4 -22 -39 -70 -61 - - - -14 -22 -13 0
-8 -17 -57 -61 - - - - -4 5 -18 9
鉄鋼 -4 -28 -36 -54 -64 - - - -14 -4 21 11
-14 -32 -75 -75 - - - - -10 -4 -39 -21
非鉄金属 33 10 -15 -25 -45 - - - -10 -10 15 -5
20 -5 -40 -40 - - - - -13 -15 -25 -15
食料品 9 12 8 2 -5 - - - 9 4 1 2
3 4 1 -7 - - - - -6 -8 -7 -9
金属製品 7 -7 -11 -22 -35 - - - 0 3 13 1
-7 -14 -35 -36 - - - - -14 -7 -24 -14
一般機械 8 -9 -19 -43 -54 - - - -12 -6 -18 -16
3 -13 -25 -38 - - - - -5 -4 -6 5
電気機械 22 -11 -22 -49 -54 - - - -2 13 11 9
-9 -35 -60 -63 - - - - -31 -24 -38 -14
輸送用機械 0 -9 -10 -16 -18 - - - -8 -8 -9 -1
-1 -2 -7 -17 - - - - -1 7 3 -1
造船・重機 -30 -20 -10 -30 -20 - - - 10 -10 -10 0
-30 0 -20 -20 - - - - 0 20 -10 10
自動車 6 -6 -9 -14 -16 - - - -13 -11 -12 -2
7 2 -2 -14 - - - - 1 8 7 0
その他
輸送用機械
-43 -38 -38 -37 -38 - - - 12 12 13 0
-50 -50 -50 -38 - - - - -7 -12 -12 -1
 精密機械 0 -23 -26 -33 -37 - - - -12 -4 -4 0
-11 -22 -29 -37 - - - - -11 1 -3 -4
 その他製造業 -2 -13 -13 -29 -29 - - - 6 18 0 11
-19 -31 -29 -40 - - - - -17 -18 -16 -11
素材業種 3 -10 -17 -36 -40 - - - -4 -3 7 3
-6 -14 -43 -43 - - - - -9 -4 -26 -7
加工業種 9 -7 -13 -29 -35 - - - -2 4 0 1
-5 -17 -29 -36 - - - - -14 -10 -16 -7
非製造業 -8 -11 -11 -20 -25 - - - 2 2 -3 -3
-13 -13 -17 -22 - - - - -5 -2 -6 -2
 建設・不動産 -21 -27 -30 -39 -45 - - - -2 -2 -6 -9
-25 -28 -33 -36 - - - - -4 -1 -3 3
建設 -24 -31 -35 -44 -50 - - - -2 -2 -8 -8
-29 -33 -36 -42 - - - - -5 -2 -1 2
不動産 8 18 10 9 0 - - - 0 -10 9 -18
18 20 0 18 - - - - 10 2 -10 9
卸・小売 -8 -12 -9 -17 -15 - - - 5 7 0 4
-17 -16 -17 -19 - - - - -9 -4 -8 -2
卸売 8 -8 -13 -26 -24 - - - 3 -1 -9 6
-11 -12 -17 -30 - - - - -19 -4 -4 -4
小売 -14 -13 -7 -13 -10 - - - 7 11 4 3
-20 -18 -17 -13 - - - - -6 -5 -10 0
 運輸・通信 -11 -15 -14 -24 -30 - - - 2 2 -3 -5
-17 -16 -21 -25 - - - - -6 -1 -7 -1
運輸 -15 -18 -16 -28 -35 - - - 3 2 -5 -6
-21 -18 -23 -29 - - - - -6 0 -7 -1
通信 18 18 9 9 18 - - - 0 0 9 9
18 9 0 9 - - - - 0 -9 -9 0
電気・ガス 0 6 6 0 -6 - - - 0 -6 0 -6
6 12 0 0 - - - - 6 6 -6 0
サービス 6 0 3 -11 -21 - - - -5 -1 -8 -2
5 4 -3 -19 - - - - -1 4 -6 -8
リース 11 -11 11 0 -11 - - - -22 -11 -22 -22
11 22 22 11 - - - - 0 33 11 11
その他
非製造業
-25 0 -25 -25 -25 - - - 0 0 0 0
0 -25 -25 -25 - - - - 25 -25 0 0


えてきち etekichi@kabuken.net

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[2002/1/18(金) pm8:00]

日銀が外債を購入すれば株価は・・・??

 『日銀が外債(この場合外国政府発行の債券)を購入すれば株価は上昇するか』との御質問ですが、サプライズという観点から、短期的に株価が上昇する可能性はあると思います。しかし、その後継続的に株価が上昇するかどうかはまた別の問題だと思います。

 すなわち継続的に企業収益が増加することが期待できるかどうかという点は、過去10年の日本経済にみられるように、金融政策のみには依存しておらず、むしろ企業サイドの努力が欠かせないと考えるからです。

 そもそも日銀は、外債を買うという行為で何をねらっているのでしょうか。外債を買うためにまず日銀は

@手持ちの円資金を売却し、ドルやユーロの外貨に交換する必要があります、それから
A外国政府発行の債券を買うということになります。

 重要なのはAの外債を買うという最終行為ではなく、@の円売り行為です。

日銀が市場で円を売却するという行為は2つの意味を持っています。一つは市場に対し円資金(流動性)を供給するという金融調節行為。そして二つ目は外国通貨を購入することによって発生する通貨市場に対する介入行為です。

日銀サイド(といっても一部の審議委員の主張にすぎませんが)は財務省に対する遠慮もあり、あくまで金融調節行為が主であると主張していますが、実質的な為替介入効果によってもたらされると見込まれる円安こそが主ではないか、との指摘もあります。

思惑通りに円安が進み、輸入物価が押しあがれば、継続的に物価全般が下がりつづける現在の『デフレ』状況に歯止めをかけることが可能になるかもしれないとの目論見が当然彼らにあるはずだからです。

 円安進行に伴う、輸入物価の上昇を通じて『デフレ』から脱却できる可能性はいくらかあると思います。それがマイルドなインフレ程度でとどまれば株価にもプラスですが、円安が止まらずに物価に上昇圧力がかかりつづけ、超がつくほどのインフレをもたらす危険もないわけではありません。現実にそうなれば資金の海外逃避が始まり、株価にはプラスどころか、大きなマイナスでしょう。

そのような危険を冒す意味はこの段階ではあまりないように思うのです。なぜなら、この議論がされ始めた昨年10月と比べて現在の為替レートは既に相当な円安水準にあり、日銀としては当初の目論見をある程度達成しつつあると考えられますし、これ以上の大幅な円安は他国特にアジアとの摩擦を引き起こしかねないという事情もあります。従って、今になって日銀がこの策を蒸し返す可能性は低いように思うのです。

 以下に私の相場観、ファンダメンタルズ観を述べたいと思います。

 景気の循環的な回復は足下で既に視野に入り始めたと考えています。
製造業の在庫率は昨年秋ごろでピークアウトし始め、着実に在庫は減少し始めています。
 さらに残存者メリットを享受している百貨店売り上げの好調も続いています。このようにデフレの根元である供給過剰という問題が、やや緩和され始めた百貨店のような業態の収益は着実に回復の途にあります。競争の痛みに耐えサバイブした企業(たなぼた企業もありますが…)が、その報酬をうけとり始めていることは株式市場にとって、心強い限りだと考えています。

 景気の動きに遅行する設備投資などの指標が、今後加速度的に悪化することは必至ですが、そのようなバック・ミラー的指標を見たり、それをことさらに強調する日経新聞を眺めたところで景気回復の兆しは映りません。

 何も景気が爆発的に回復し、日経平均株価が3万円まで回復すると言いたいのではありません。株価はそろそろ、来るべき景気の循環的回復(小さいと思うが)を織込み始めるのではないかと考えているだけなのです。そのためにも何らかのキッカケが欲しいと願っているのです。さて、どうなりますか…。


えてきち etekichi@kabuken.net

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[2001/10/23(火) pm6:30]

ニューヨークで考えたこと!

 出張でニューヨークへ行ってきました。まず驚いたのはあまりの乗客の少なさでした。成田で出国手続きをする際に、並ばずに済んだのは初めての経験でしたし、東京−NY便であれだけの空席を見たのも初めてでした。また空港のセキュリティの厳しさも異様なほどで、ヒトもモノも国境を超える際には、以前に比べて格段に障壁が高くなったことを実感しました。

 ただ、ひとたびマンハッタンの中に入ってしまえば、そびえ建っていたWTCが影も形もなくなってしまったことと星条旗が異様に目立ったこと以外には、さほどの違和感は感じませんでした。レストランもそこそこ混んでいましたし、デパートでもそれほど客が減っている印象は受けませんでした。

 米国オフィスの同僚達はそろって防毒マスクを購入していましたが、今のところ使い道はイタズラ以外にない様子で、私がオフィスに行った日も揃ってマスクをつけて出迎えてくれ、『マスクをつけていないと、落ち着いて仕事ができないぞ!』と限りなく黒に近いジョークを飛ばしていたりしました。今後もイタズラ以外の目的でそんなものを使う日が来ないことを祈るばかりですが、炭そ菌による被害が現在も拡大中という状況でもあり、アメリカという巨人は片手で斧を振り回しつつ、もう片方の手では自分の身におかしな個所はないかさすり続けねばならず、当面窮屈な身動きを強いられるのでしょう。

 また、現地での株式市場に対する見方は、程よく割れてはいるものの、現在割安な状況には違いないという点では、見方がほぼ一致していたような気がします。ただし、市場が継続的に大きく上昇し続けると見ている一派と、そこそこの上昇にとどまり、あとはさえない展開が続くと見ている一派がわかれていて、最大公約数的には『今売るのは得策ではない』といったところになるのでしょうか。

 私自身しばらく原稿のアップデートから遠ざかってしまいましたが、大きく状況が変わっているとは思えないだけに、目新しいコメントをひねり出すのに窮しています。それでも10月の初旬に日銀が短観を発表しましたので、遅れ馳せながら検証してみたいと思います。

 チェックすべきは各業種別DIの先行き予測にポジティブな方向転換が見られたかどうかという点。前回6月調査(7月発表)時に方向変換が見られた業種として電機機械、石油・石炭などがありました。今回は、繊維、鉄鋼、非鉄金属、素材、不動産などの業種で方向転換が見られます。

 今回の調査は9月ほぼ1ヶ月にわたって行われており、うち3割ほどがテロ事件前に回収されたため、テロ事件の影響等を全く勘案していないといわれています。しかし残りの7割は事件を織込んでおり、その割には強い数字だったのではないかと思います。

 前回調査時(6月)、電気機械業種のDIは−35で、9月までの予測値が−22でした。久々の改善予測であり、そのため同業種の株価も底打ちが近いという認識を持ちました。今回調査時点での同DIは−60で前回予測値の−22を大きく下回ってしまったのですが、先行きの数値は−49と再び足下からの改善を示唆しています。

 こういう状態が続いた後に、ある日足下のDIは本当に改善していきます。但し、その頃には株価はとっくに底打ちしていることと思います。ですから、DIの予測値が足下の数値対比改善に転じ始める頃に、そろそろ底が近いと認識することが大切なのだと考えています。

………………………………………………………………………………………………………………………………

1.判断項目……………Judgement Survey 
 (1)D.I.………………Diffusion Index
  a.業況(「良い」−「悪い」)………………
……………Business Conditions (Diffusion index of "Favorable" minus "Unfavorable")

  ※D.I.単位・・・%ポイント・・・[Diffusion index, % points ]

(注)1.予は予測、実は実績。
    2.調査開始以降のデータを、日本銀行ホームページのダウンロードコーナーに掲載しています。



2000 年(CY) 2001 年(CY) それぞれの月での予測値から実績値を引いた値
3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月-12月 6月-3月 9月-6月 12月-9月
全産業 -13 -7 1 4 0 -9 -13 -26 -2 0 1 -1
-12 -4 2 2 -9 -14 -25
製造業 -9 -5 6 11 7 -8 -14 -31 -3 -3 2 2
-9 3 10 10 -5 -16 -33
繊維 -25 -24 -13 -23 -30 -28 -20 -40 -4 0 -7 4
-41 -26 -30 -26 -28 -13 -44
木材木製品 0 0 -20 -10 -20 -40 -40 -40 -20 0 0 20
11 -10 -20 0 -40 -40 -60
紙パルプ -13 -13 40 46 40 13 0 -20 14 0 0 6
-13 20 33 26 13 0 -26
化学 -1 0 11 11 9 5 -3 -25 -2 6 0 1
0 7 8 11 -1 -3 -26
石油石炭製品 -33 -44 -50 -43 -25 -38 -38 -25 0 -25 12 38
-44 -50 -57 -25 -13 -50 -63
窯業土石製品 -26 -22 -22 0 -4 -22 -39 -70 -8 -14 -22 -13
-26 -8 4 4 -8 -17 -57
鉄鋼 -44 -23 -11 -7 -4 -28 -36 -54 -1 -14 -4 21
-45 -18 -11 -3 -14 -32 -75
非鉄金属 -4 -14 -5 30 33 10 -15 -25 0 -10 -10 15
-14 -4 10 33 20 -5 -40
食料品 12 18 19 11 9 12 8 2 4 9 4 1
12 11 9 5 3 4 1
金属製品 -11 -10 0 10 7 -7 -11 -22 -4 0 3 13
-21 -14 8 11 -7 -14 -35
一般機械 -26 -9 5 9 8 -9 -19 -43 -10 -12 -6 -18
-23 -6 12 18 3 -13 -25
電気機械 8 15 29 37 22 -11 -22 -49 -8 -2 13 11
10 27 41 30 -9 -35 -60
輸送機械 -15 -19 -11 3 0 -9 -10 -16 -4 -8 -8 -9
-7 -3 5 4 -1 -2 -7
造船重機 -40 -30 -30 -30 -30 -20 -10 -30 0 10 -10 -10
-30 -30 -30 -30 -30 0 -20
自動車 -13 -17 -9 9 6 -6 -9 -14 -6 -13 -11 -12
-2 4 14 12 7 2 -2
その他輸送機械 -25 -25 -29 -25 -43 -38 -38 -37 14 12 12 13
-38 -57 -50 -57 -50 -50 -50
精密機械 -15 -19 -8 -3 0 -23 -26 -33 8 -12 -4 -4
-27 -15 -8 -8 -11 -22 -29
その他製造業 -25 -23 -4 -4 -2 -13 -13 -29 0 6 18 0
-25 -8 -8 -2 -19 -31 -29
素材業種 -15 -13 -2 4 3 -10 -17 -36 -1 -4 -3 7
-17 -6 -1 4 -6 -14 -43
加工業種 -7 -2 9 15 9 -7 -13 -29 -4 -2 4 0
-5 6 15 13 -5 -17 -29
非製造業 -16 -11 -7 -4 -8 -11 -11 -20 2 2 2 -3
-16 -12 -9 -10 -13 -13 -17
建設不動産 -24 -28 -22 -16 -21 -27 -30 -39 -1 -2 -2 -6
-26 -23 -17 -20 -25 -28 -33
建設 -29 -31 -28 -22 -24 -31 -35 -44 0 -2 -2 -8
-28 -27 -24 -24 -29 -33 -36
不動産 17 8 33 33 8 18 10 9 -9 0 -10 9
0 17 42 17 18 20 0
卸小売 -13 -6 0 -2 -8 -12 -9 -17 4 5 7 0
-18 -11 -12 -12 -17 -16 -17
卸売 -4 0 12 9 8 -8 -13 -26 3 3 -1 -9
-15 2 5 5 -11 -12 -17
小売 -16 -9 -7 -7 -14 -13 -7 -13 7 7 11 4
-19 -18 -20 -21 -20 -18 -17
運輸通信 -26 -20 -13 -8 -11 -15 -14 -24 -2 2 2 -3
-23 -20 -10 -9 -17 -16 -21
運輸 -30 -25 -18 -12 -15 -18 -16 -28 -4 3 2 -5
-28 -24 -12 -11 -21 -18 -23
通信 17 25 25 27 18 18 9 9 0 0 0 9
25 17 18 18 18 9 0
電気ガス 0 18 12 0 0 6 6 0 -12 0 -6 0
12 6 12 12 6 12 0
サービス -6 6 3 4 6 0 3